ウレタン防水施工のあれこれ
防水施工と一口に言っても、シート防水やウレタン防水、アスファルト防水などがあり、工法も様々です。
このページでは、数ある防水施工の中でも、ウレタン防水施工についてご紹介いたします。
ウレタン防水施工とは
一般的に、集合住宅や戸建て住宅の改修に行われる防水施工です。
液状のウレタン樹脂を下地に塗布し、所定の厚みをつけ、防水層を形成する方法です。
液状のため、階段や狭い箇所、複雑な形状の場所でも施工が行えます。
シート防水など継ぎ目のできる防水施工では、継ぎ目部分から漏水の恐れがありますが、ウレタン防水には継ぎ目がなく、平滑で綺麗な防水層になります。
主に屋上やバルコニーに用いられますが、マンションの共用廊下や駐車場などでも施工可能です。
防水層自体が軽量なので、他の防水施工と比べ建物への負担を軽減できます。
既存の古い防水層を撤去せずに、その上から施工を行えるので、撤去費用がかかりません。
施工費用を抑えるとともに、工期を短縮することも可能です。
ウレタン防水の仕上げとなるトップコートの色は、グレーやライトグレーが多数ですが、他の色を選択することもできます。
ウレタン防水の施工方法
ウレタン防水材は、2液性の材料がほとんどです。
最近では、1液性の材料も販売されていますが、まだまだ2液性が主流です。
2液の材料は、主剤と硬化剤に分かれています。
この主剤と硬化剤の分量を量り、機械を使って攪拌することで硬化します。
多く作りすぎてしまえば、材料を使いきる前に硬化が始まってしまったり、反対に少なければ、なくなる度に材料を作る手間がかかります。
施工範囲や時間を計算して作ることで、作業効率も上がり、無駄な費用をかけずに施工できます。
また、主剤と硬化剤の分量を間違えたり、攪拌が足りなかったりすると、ウレタン防水材が固まらず、硬化不良となってしまいます。
その場合には、全撤去し、イチから作業し直しになります。
ウレタン防水に多い施工不良について、詳しくは、こちらのページにて解説しています。
ウレタン防水に多い施工不良
防水施工には、ウレタン防水やシート防水・アスファルト防水など色々な工法があり、既存下地に適した施工が施されます。このページでは、その中でもウレタン防水で起こる施工不良についてご紹介いたします。施工不良にもいくつか種類がありますが、ここでご紹介するのは『硬化不良』についてです!
ウレタン防水のトップコートとは?
皆さんのお家でも、屋上やバルコニー、ルーフバルコニなど、どこかしらに防水施工がされていると思いますが、それぞれに『トップコート』という塗料が塗られています。
これは、防水層を保護するための塗料です。
防水施工のトップコート塗装とは、防水層を守るための塗装なのです。
以上が、トップコートのざっくりとした説明ですが、なんだかモヤッとしませんか?
「防水施工とは、壁なり屋根なりを塗装すること」と認識していたのに、防水層を塗装するという不思議なフレーズが出てきたからではないでしょうか。
実際に住宅の防水で重要な働きをしているのは防水層と呼ばれる、雨水の建物内部への浸入を防ぐために作られた層のことです。
防水施工とは、防水層を形成すること。
防水を施す場所は、屋根やベランダなど、外気にさらされる箇所がメインです。
直接外気に触れる部分は、紫外線や風雨の影響によりダメージを受けていきます。
ダメージを受け続ければ防水層の劣化が進んで防水機能が失われていき、雨漏りや建物内部の腐敗に繋がってしまいます。
そこで、防水層にトップコートを塗って防水層を保護し、ダメージを軽減させるのです。
一度ウレタン防水を行えば、保護塗料であるトップコートの塗り替えという簡単な施工だけで防水層を長期的に保つことができます。
トップコートに防水性能はありませんので、防水層にまで劣化が及んでいる場合は、トップコートの塗り替えだけでは不十分です。
大掛かりな施工になる前に、定期的なメンテナンスを行いましょう!